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中古住宅購入時の住宅ローンの考え方

中古住宅購入時の住宅ローンの考え方

この記事の早わかり要約

  • 中古住宅を購入する場合、物件選びから契約完了までの期間が新築より短いので、物件探しと住宅ローン選びは同時並行で進めると良いでしょう。
  • 中古住宅の場合、「住宅ローン減税」「フラット35」などの適合条件が新築とは異なるので、注意が必要です。

建築費などの高騰によって、新築分譲住宅の価格が上がっています。そんな状況の中で、目を向けられているのが中古住宅という選択肢です。新築物件よりも比較的住宅コストが抑えられる上に、近年では「リノベーション」によって、新築のような最新の設備を備えたオシャレな中古住宅も人気を集めています。新築に比べて安いと言っても、数千万円単位の買い物になることには変わりありません。多くの方がローンを組むことになると思いますが、中古住宅の場合、特有のチェックポイントあります。

購入までの期間は短い!ローンの相談は先行して

例えば、新築分譲マンションの場合、一般的に建物が竣工する前に申込や契約をするため、引き渡しまでには一定の期間があります。ですが、中古住宅の場合、契約してから引き渡しまでの期間にあまり猶予がない場合があります。基本的に住宅ローンの審査には1ヶ月ほどかかります。購入する物件を選んでから住宅ローンを検討し始めると、契約までに時間がかかるため、希望の物件が売れてしまうこともあります。
また、不動産会社と提携している銀行のローンを勧められ、他と比較する間もなく、話が進んでしまうこともあるものです。
中古住宅をマイホームの選択肢として考えているのであれば、物件選びと並行して、自分に合った住宅ローン選びや、ファイナンシャルプランナーへの相談を進めておくことをオススメします。

月々の返済額が高くなる!?借入期間の制限をチェック

住宅ローンを提供する金融機関によっても異なりますが、新築住宅に比べて、中古住宅では借入期間に制限が設けられることがあります。住宅の耐久性(多くの場合、築年数が基準となる)が考慮されるため、30年や35年といった長期のローンが認められない場合があるのです。返済期間が短くなるということは、月々の返済額が増えるということになります。希望の物件が見つかった場合、まずは希望の期間でローンが組めるかを確認し、自己資金(頭金)と照らし合わせながら、月々支払っていける返済額なのかを判断しましょう。

賢い購入判断を。住宅ローン控除の条件とは

消費税の上昇に伴い、金利負担の軽減を図るため、住宅購入時の給付金や減税などの制度が拡充されています。中古住宅でもそれらの優遇を受けられますが、新築住宅とは異なる基準があることも押さえておかなければいけません。
住宅ローンの残高もしくは住宅の取得価格のうち、少ない方の金額の1%が、10年の間所得税の額から控除される「住宅ローン減税制度」(正式名称:住宅借入金等特別控除)を受けるための要件は、国税庁ホームページからご確認いただけます。住宅ローン控除とは?上限額や対象期間は?住宅ローンを利用して、できるだけ賢く住まいを購入するためには、中古住宅の見極めもしっかり行う必要があります。

固定金利の安心を。フラット35に加入するためには?

新築でも、中古でも、選べる住宅ローンは基本的には変わりません。しかし、中古住宅の場合、民間の金融機関と住宅金融支援機構が提供する長期固定金利住宅ローン「フラット35」に加入するためには、建物に関する技術基準を満たすことを証明する適合証明書が必要となります。適合証明書を取得することにより、フラット35で住宅ローンを組む資格を得ることができるのです。証明書は、検査機関または適合証明技術者による物件の検査に合格すれば、交付されます。検査の費用は自己負担となります。検査には一定の期間を必要とする上、設計図書などの書類を求められる場合がありますので、事前に準備を進めておきましょう。
フラット35のデュエットとは?共働きの人は要チェック!

意外と高い仲介手数料。諸経費分はどうする?

販売価格は住宅取得にかかる諸経費分(申込証拠金・手付金・印紙税など)をのぞいた金額となります。中古住宅の場合、仲介会社を通じて購入することが多いため、仲介手数料が発生します。一般的な仲介手数料は、(物件価格の3%+6万)×1.05で計算されますので、2,000万円の住宅の場合、70万円程度の仲介手数料がかかる計算となります。諸経費もしっかり見込んだ上で、住宅ローンの借入金を設定しましょう。

リフォームが必要なら、その費用も住宅ローンへ

築年数が長く、設備などの交換が必要な場合や、自分好みに部屋を作り直したい場合など、リフォームやリノベーションをする前提で中古住宅を購入するなら、その費用も住宅ローンに組み込むことができる場合があります。リフォームなどのプランが明確な場合は、先に見積もりを出して必要経費を把握し、住宅取得費用と合わせて、計画的な返済シミュレーションを立てましょう。夢のマイホームを手にするためには、コストを抑えられる中古住宅はとても魅力的です。
しかし、新築住宅とは別の観点から考えなくてはいけないことが、たくさんあります。購入してから後悔しないように、中古住宅特有の仕組みや制度を詳しく確認しておきましょう。

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おさらい

  • 中古住宅を購入する場合、物件選びから契約完了までの期間が新築より短いので、物件探しと住宅ローン選びは同時並行で進めると良いでしょう。
  • 中古住宅の場合、「住宅ローン減税」「フラット35」などの適合条件が新築とは異なるので、注意が必要です。

(最終更新日 : 2021年1月5日)

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