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個人型確定拠出年金(イデコ)の3つのメリット

個人型確定拠出年金(イデコ)の3つのメリット

この記事の早わかり要約

  • 個人型確定拠出年金には、「積み立てた金額は全額所得控除」「年金の運用益は全額非課税」「年金として受け取るときの税制面での優遇」という3つの税制メリットがあります。
  • どのくらいお得になるかは、積み立てた金額と、税率によって決まります。

対象が広がった個人型確定拠出年金

個人型確定拠出年金(以下、iDeCo)は、2017年の1月からそれまで加入の対象外だった専業主婦や公務員などの人も加入できるようになりました。公的年金の納付義務のある60歳未満のすべての人が対象となったということで、注目を集めている年金制度です。iDeCoは税制面でメリットがあります。今回は、その「税制メリット」についてみていきましょう。

iDeCoはいくらまで積み立てることができるの?

iDeCoは、自分で年金を積み立てて、自分の年金を準備する、自分のための年金制度です。積み立てることができる掛け金は月々5,000円からで、1,000円単位で増額していくことができます。
最低金額は誰もが一律ですが、上限金額は加入している年金に応じて決まっています。国民年金の第1号被保険者は、毎月6万8千円。勤務先に企業年金や企業型確定拠出年金がない会社員は、毎月2万3千円。企業型確定拠出年金に加入している会社員は、毎月2万円、確定給付企業年金がある会社員、公務員は毎月1万2千円です。第3号被保険者の専業主婦や主夫は毎月2万3千円です。この上限金額の範囲内で、自分で積み立てる年金額を決定します。また、年に1回は掛け金の変更ができます。

iDeCoの3つの税制メリット

iDeCoは、税制面で3つのメリットがあります。そのメリットとは「積み立てた金額は全額所得控除」「年金の運用益は全額非課税」「年金として受け取るときの税制面での優遇」です。このメリットの中で「積み立てるお金が全額所得控除」になることに魅力を感じ、始めてみようと考える人が増えているようです。
積み立てたお金が全額所得控除になる魅力は、その年の所得税と翌年の住民税の課税金額が軽減されることです。
例えば、30歳で年収500万円の会社員が毎月2万3千円積み立てた場合、年間で27万6千円になります。積み立てた27万6千円はすべて所得控除の対象になり、このときの効果は、所得税と住民税を合わせると概算で5万5,200円分です。メリットを受けられる金額は、積み立てた金額と、税率によって決まります。お給料が増えて、所得税率が高くなるほど高い効果を発揮します。しかし残念ながら、専業主婦などの第3号被保険者は元から所得税、住民税が発生しないのでこのメリットは利用できません。
詳しくは、国民年金基金連合会の「iDeCo公式サイト」などで確認ができます。多くのメリットがあるiDeCo。効率よく老後資金の準備がしたい人は、利用を考えてみてはいかがでしょうか。

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おさらい

  • 個人型確定拠出年金には、「積み立てた金額は全額所得控除」「年金の運用益は全額非課税」「年金として受け取るときの税制面での優遇」という3つの税制メリットがあります。
  • どのくらいお得になるかは、積み立てた金額と、税率によって決まります。

(最終更新日 : 2021年1月6日)

執筆者

荒木 千秋

ファイナンシャルプランナー、大阪電気通信大学金融経済学部特任講師

現在は、同大学の講師を中心としながら、お金に関する個別相談や、WEB媒体の執筆、女性向けセミナー等を開催。

メガバンクにて、富裕層や法人オーナーを対象とした投資相談業務に従事した経験により、金融商品の販売側と一般の投資者側の両方の視点に立ったお金の知識を伝えることをモットーにしている。

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