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差額ベッド代の平均額は?支払わなくても良いケースがあるの?

この記事の早わかり要約

  • 差額ベッド代とは、入院をしたときに、本人の希望により個室などを選択したときに別途必要になる費用のことで全額自己負担です。
  • 差額ベッド代として支払った費用は、一般的に医療費控除、高額療養費制度の対象外です。
  • あらかじめ、差額ベッド代を支払わなくても良いケースを知っておくと、入院時にも慌てず対応することができるでしょう。

差額ベッド代とは?

医療保険を考える上で、入院する前にぜひ知っておいていただきたい知識が“差額ベッド代”についてです。詳しく見ていきましょう。

 

入院をすると、一般的に大部屋といわれる6人部屋や、それ以外の個室などに宿泊し、治療をします。

 

差額ベッド代とは、入院をしたときに本人の希望により個室などを選択した場合に別途発生する費用のことです。このような特別室を専門用語として「特別療養環境室」といいます。

 

この部屋は、病院が自由に設定できるため、病院ごとに病室の環境も値段も異なります。

 

差額ベッド代がかかる病室といえば、個室のイメージを持っている方もいるかもしれませんが、個室だけではなく、2人部屋、3~4人部屋でも該当するケースがあります。

 

差額ベッド代の要件は以下の通りです。

 

差額ベッド代の要件

・病室の病床数が4庄以下

・病室の面積が1人あたり6.4平方メートル以上

・病床のプライバシーを確保するための設備がある

・個人用の「私物の収納」「照明」「小机等及び椅子」などの設備がある

 

差額ベッド代のかかる病室に入院する場合は、あらかじめ患者または家族への説明と同意が必要になっています。

 

差額ベッド代の平均額は?

実際の費用はどれくらいかかるのでしょうか。厚生労働省の「主な選定療養に係る報告状況」によると、1日あたりの平均費用は以下の通りです。

 

1人部屋:7,797円

2人部屋:3,087円

3人部屋:2,800円

4人部屋:2,407円

 

合計271,683病床のうち、一番低い金額で50円、高い金額で378,000円と病院ごとに設定金額が大きな差があることがわかります。そのため、上記の数字はあくまでも目安として考えておきましょう。

 

ここで押さえておいていただきたいことは、「自己負担が発生する病室に入院すると、入院日数が長くなると大きな負担になる可能性がある」ということです。

 

入院日数が短ければそこまでの負担にならないかもしれませんが、入院日数が長くなったときに費用をどう準備するかまで考えておくと良いでしょう。

 

差額ベッド代の4つのポイント

 

1.健康保険は使えるの?

差額ベッド代は、健康保険の対象外のため全額自己負担となります。先進医療などの特別な治療を除く一般的な治療費や入院費などは通常3割の負担ですが、この差額ベッド代は全額自己負担として支払わなければなりません。

 

2.医療費控除の対象?

医療費控除とは、1月1日~12月31日までの1年間に、医療費が10万円を超えたとき(※)に、超過分の医療費の控除が受けられる制度です。一般的に、本人や家族の希望による差額ベッド代は医療費控除の対象にはなりません。

(※総所得金額等が200万円未満の場合は、総所得金額等の5%)

医療費控除とは?対象となる医療費は?期限はいつまで?丸ごと解説

 

3.高額療養費制度の対象?

高額療養費制度とは、月の医療費の自己負担額が一定の金額を超えた場合に超過分について返金を受けることができる制度です。高額療養費制度は、保険診療の自己負担分が対象になるため差額ベッド代は対象外です。

高額療養費制度とは?医療費が高額になったらまずチェック

 

このように、公的な健康保険制度、税制については対象にならない場合がほとんどです。

 

4.差額ベッド代の他にも入院費の中で自己負担になるもの

健康保険の対象外である先進医療の治療を受けた場合、技術料は全額自己負担となります。加えて、入院時の食費も一般の方は一食につき460円がかかります。

 

さらに、広義の意味での入院費として、入院用のパジャマや身のまわりの日用品、お見舞いに来る家族などの交通費や外食代などにもお金がかかります。これらの費用も、自己負担として準備することになります。

 

パジャマも「入院用は、前開きのパジャマの方がいい」など病院から指定される場合もあり、普段利用しているものではなく、新しく購入する必要がでてくるかもしれません。

 

生命保険文化センターの生活保障に関する調査(平成28年度)の“直近の入院時の1日あたりの自己負担費用”によると、1日あたりの平均自己負担費用は19,800円でした。

 

10,000円~15,000円未満の自己負担だったと回答した人が一番多く24.5%を占めています。

 

入院費用は、健康保険などの公的制度を利用すればある程度の負担は抑えることができますが、1日あたり40,000円以上の自己負担がかかっている人も12.0%に及びます。

 

差額ベッド代を支払わなくても良いケースとは?

差額ベッド代は自己負担だとご説明しましたが、以下に該当すれば、差額ベッド代を支払わなくても良いケースがあります。

 

1. 同意書での確認がとれていない場合

2. 治療の都合上、個室に入院する必要があると医師が判断した場合

3. 病院側の都合で差額ベッド代が必要な病室に入院した場合

 

2の治療の都合上、個室に入院が必要なケースとしては、免疫力が低下していて感染症に罹患する恐れがある場合や、後天性免疫不全症候群の病原体に感染している場合などが該当します。

 

3のケースとして、「個室しか空いていないのですが……」と説明を受けた時も、病院側の都合で差額ベッド代を支払わなくても良いケースになることがほとんどですが、あらかじめ確認をしておくと安心ですね。

 

医療保険の選び方

入院の治療費などは、公的な健康保険制度でカバーできる部分も大きいですが、差額ベッド代などの自己負担となる費用については医療保険で備えておくと良いでしょう。

 

健康なときには、費用を抑えることを一番に考えていても、いざ病気になったら、より良い環境で治療に専念したいと考えるようになるかもしれません。

 

先ほどの生命保険文化センターの調査では、約25%の人が1日あたりの自己負担は10,000円~15,000円未満だったと回答しています。

 

それを目安にして、医療保険の入院日額費用を考えておくと、自己負担による支出を上手に抑えられるかもしれませんね。

 

また、医療保険の給付金受け取りには、申請してから数日の日数がかかるため、何かあったときのための費用も準備しておきましょう。

 

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おさらい

  • 差額ベッド代とは、入院をしたときに、本人の希望により個室などを選択したときに別途必要になる費用のことで全額自己負担です。
  • 差額ベッド代として支払った費用は、一般的に医療費控除、高額療養費制度の対象外です。
  • あらかじめ、差額ベッド代を支払わなくても良いケースを知っておくと、入院時にも慌てず対応することができるでしょう。

(最終更新日 : 2018年11月2日)

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